
午前6時です。
曇り空でそよそよ風も吹いております。
気温はプラス11度と今朝も肌寒い。
ですが日中は最高気温が21度になる。
お天気は少しばかり回復傾向のようです。
スカッとしないお天気が続く北海道ニセコです。
さて、
先週号の週刊新潮「佐藤優の頂上対決」は、三菱ケミカルHD会長の小林喜光さんとの対談でした。
これを興味深く拝読いたしましたのでご紹介だ。
今回のコロナ禍ではっきりしたのは、ニッポンの「デジタル化」の遅れだというので、フムフムしたのです。
かねてからニッポンを「茹でガエル」に例え、警鐘を鳴らしてきたのが小林さんだ。
小林さんは「戦後、日本は団体戦で工業品の生産を効率よく行うことに喜びを見出し、国家として頑張りましたから世界第2位のGDPを誇るまでになった」とした上でこう続ける。
「その後、グローバル化やデジタル化を背景に価値が多様化し団体より個々人の実力が重視されることになり、これに対応できなくなった」というのです。
ようは「モノづくり日本という固定観念に縛られたまま、グーグル、アップルなど例のGAFAを持ち出すまでもなく世界全体がグローバル化して、リアル経済とバーチャル経済がミックスしたハイブリッド経済になった」
「この流れを見抜きながらも、日本は傍観するだけだった。これを敗北と言わずして、何を敗北というのかと思いますよ。しかも多くの人は今の生活に甘んじている」と手厳しい。
おぢなんかには「ハイブリッド経済」っていわれてもさっぱりピンとこない。
しかもいまの生活に甘んじているわけですから、どもこもならん。
ですが、「日本は傍観するだけ」だったわけですから、この国の将来はかなり危うい。
確かに、ニッポン企業は世界に比べると、明らかにイノベーションの動きが鈍いそうだ。
スイスのビジネススクール「IMD」が毎年策定する競争力ランキング(2019年)をみると、日本の総合順位は30位(1位はシンガポール)だ。
「ビッグデータの活用・分析」「国際経験」などでは63カ国中、最下位。
東洋大グローバル・イノベーション学研究センターが策定したイノベーションの進展度合いを測る新たな指標でも、日本は60カ国中32位にとどまるとか。
転がるように世界レベルから遅れてしまったのが、残念だけど我がニッポンなのだ。
ニッポン経済について小林さんは「これからの経済は、勝った企業が総取りというだけでは立ちゆかないでしょう」という。
ってことは、昔からのニッポンの商売のあり方でもある「三方よし」ってことにでもなるのでしょうか?
三方よしとは「商売は、売り手と買い手が満足するのは当然で、社会に貢献できてこそよい商売」ってこと。
ニッポン独自の「和魂漢才」「和魂洋才」ように様々な要素を取り入れて、経済社会システムを変革していかなければならないという小林さんにフムフムしたおぢなのでした。
いずれにせよ、学校にひとり1台のパソコンやタブレットが当たり前の世界から取り残され、コロナ禍でようやく動き出したのが我がニッポン国における教育のデジタル化だ。
世界標準から周回遅れとなったニッポンのデジタル化ですが、コロナでリモートワークは一気に進んだ。
このコロナ禍をきっかけに、デジタル化を含めてニッポン経済が大きく変わるチャンスになってほしい。
あのバブル時代が「ニッポン経済の頂点だった」のでは、あまりに寂しいと思うおぢなのでした。